国立空中大学兼任助教 張壽松
排水溝を定期的に掃除しなければ、大雨が降ると洪水が起きる可能性が大きくなる、ということは誰でも知っていることでしょう。人の腸はよくきれいにして、定期的に排便しなければ、腹痛や便秘になりかねない、ということも誰でも知っていますね。家族との関係は同じように、定期的にコミュニケーションしなければなりません。特に親子の間にはそれが尚更必要でしょう。コミュニケーションが欠けたり、うまくいかなかったりすれば、誤解を招き、争うこととなり、とうとう衝突になる可能性が高いと思います。親たちよ、「親子のコミュニケーション」はまさに心の架け橋です。
多くの青少年学生は、小学では数学の成績が優秀でなくても平均以上の成果を出していたが、中高学校になると成績が急に落ちたと我々は気づいています。今回はPeterくんの例を話したいと思います。中学一年生になったPeterくんは、初めての数学テストは49点しか取れず、その日の夜、Peterくんは親に回答用紙にサインしてもらっているところ…
このような点数を取ったことを見たら、おそらく大半の親子は驚きや心配の気持ちで、「あなたはどうしたの?なんでこんな点数を取ったの?」とよく言っているはずですね。同時にPeterくんの中には悲しい、恥ずかしい、怖い、不安などの気持ちがいっぱいに違いありません。もしこの時、親子は子ども気持ちを察してくれるなら、「このような成績を残したのは、私もあなたと同じ失望の気持ちでいっぱいだけど、一回の失敗には落ち込む必要はない。」、「成績が良くなくても、アナとも頑張ったじゃん。」など、Peterくんに言えたらいいなと思います。
実際に、Peterくんの親はペンを持ってしばらくして、またそれをテーブルに置きました。そして思わず口に出したのは、「くどくど言うのはあれだけど、この成績のままじゃ、将来はどうなるの?」と叱りました。もしPeterくんの気持ちに察することができたなら、「Peterの成績は私も重視している、でも一番重要なのは、あなたは自分の成績に責任を取る」、「叱るつもりはないけど、でもあなたに伝えたいのは、この成績で私も確かに不安を感じる。」などを言いかえるでしょう。
Peterくんの親は怒り、緊張、恥ずかしさを持って回答用紙にサインしました。そして首を横に振りながら、「毎日テレビやスマホを見たばかりじゃだめ!勉強に集中しないと!」と失望な感想を言いました。もしここで、親は七転び八起きの気持ちで子供を励まし、「Peter、一緒にこの問題を乗り越えようね」、「復習にもう少し時間を増やせば、きっと今回は良くなる!」と言ってあげたらいいなと思います。
「何を言う」より、「どう言う」は遥かに重要だと思います。親は子ども気持ちを察して初めて、コミュニケーションでの態度や使う言葉は変わり、思いやりのあるコミュニケーションになります。親子の考えは通じたなら、子どもは親からの理解、関心、期待をもらえ、勉強にはもっと頑張るようになります。親たちよ、「思いやりのあるコミュニケーション」は温かく、癒しのある、人を救えるようなものです。